小児科学会の報告 1 2019/4/21
2024/1/24追記
授乳と離乳について
授乳 近年母乳栄養が多くなっている。
離乳食は生後5-6か月から始める。
4か月以前に始めると肥満傾向になることがある。
体重増加に注意。身長体重の割合BMIは9か月まで増加する。
3歳以前にBMIが上昇していると肥満の危険度が増す。
生後6か月から母乳栄養だけだと鉄分が減り貧血を誘発する。
適宜料理素材としてフォローアップミルクなどを利用すると貧血予防につながる。
例 パンがゆ グラタン 洋風茶わん蒸し ポテトサラダ おにぎりなど
鉄分やビタミンの積極的摂取。
離乳食は手作りがいいとされるのは鉄分を多く含んだ離乳食(肉類ヘム鉄を含む)を
作ることが出来るということのようだ。
ベビーフードの利用でも問題ないようだった。
離乳の完了は13-15か月が多い。
自費になりますが、一歳児健診とともに貧血検査を行っています。
一歳児健診、貧血検査ともで2500円です。是非ご利用ください。
神経発達への影響は母乳であるからより良いということはない。
授乳中の母体への薬物投与は問題ない。
治療中止あるいは開始しないことで母乳減少してしまうことがある。
麻薬、抗がん剤、ヨード剤は禁忌。
アレルギー反応
母乳で食物アレルギー予防は明確ではない。予防効果は限定的。
母乳だからアレルギー反応が予防できるという証拠はない。
小児アレルギー学会では母乳栄養の方が食物アレルギー予防
には有利であるという講演がありました。
アレルギー除去粉乳であってもアレルギーは予防出来ない。
完全母乳栄養ではビタミンDが不足するので
ビタミンD(商品名ベイビーDなど)をサプリメントとして
与えた方がよい。
ミルク栄養の子どもは腸内ビフィズス菌が少なくなりがちです。
可能なら生後1週間程度からオリゴ糖をあたえるといい影響が
あります。(商品名ベイビーオリゴなど)
離乳開始時期に食物アレルギー発症は関係がない。
過剰な除去はしない。必要最小限の除去にとどめる。
必要以上に除去する方がアレルギーを誘発しやすい。
卵やピーナッツなど1歳前から摂取することでアレルギーが減る。
むしろ積極的に摂取した方がよい。
生後5か月より卵を始める。
生後6か月までに加熱卵黄、卵白とも与えた方がよい。
卵アレルギーであってもスキンケアを十分したのち
少量の卵を開始したほうが早く十分食べられるようになる。
生後7-8か月で大体上下の歯がかみ合って舌が前に出てこなくなる。
したがって舌で食べ物を押しつぶすことが出来るようになる。
授乳離乳の支援ガイド(クリックしてください。)
難しいかもしれません。診察時健診時に質問してください。